今週で1年生はだいたい教科書5課分が終わり、時間や日付、そして「行く」「勉強する」「寝る」などの動詞を使った文を学習しました。最初の1週間ちょっとはひらがなと同時進行だったので大変だったようですが、もうだいたいひらがなも書けるようになって、つい最近初めての試験を終えました。
コースが始まってまだ1ヶ月弱ですが、すでに「できる学生」と「できない学生」の差は歴然としています。言語の勉強の仕方を知っていて要領よくやっている学生もいれば、1日に何時間もかけて予習・復習するのに、授業でも宿題でもできが悪い学生もいます。授業がどんどん進む中、後者の学生は既習項目が定着する間もなく新出語彙・文法に対処しなければいけません。砂の土台の上にむちゃくちゃ重い鉄筋コンクリでビルを建てている感じで、教える私もはっきり言って不安です。特に20人という大所帯を持つのは初めてで、思うように学生のケア(というか相手?)ができず、どうしたらいいのかわからないというのが本音です。
しかし学校教育という制度の中では、決められたスピードで突っ走ることが求められていて、それは私にはどうにもできないんですよね...。反面、遅れることはそんなに悪いことなのかなあと思ったり...。学生自身で目標を決めて、好きなスピードで勉強できたら一番だなあと思います(そんなことは自分でプログラムなり学校を作らなくてはできないでしょうが)。実は来週大学へ講演にいらっしゃるアムハースト大学の多和わ子先生はこの点で非常にすばらしい実践をなさっているとのことで、お話をうかがうのを楽しみにしています。
10 comments:
多和先生のお話が聞けてうらやましぃ~。
ところで、1年生の最初のテキストって何を使われてるんですか?
>doiさん
多和先生の講演、ほんっとに楽しみです!
私が教えている大学では『みんなの日本語』を使っています。1年生の2学期と2年生の1学期の3学期で2冊というペースです。アメリカでこの教科書を使っているのって、多分うちだけです...。doiさんは今までどんな教科書を使って教えてこられたんですか?
横レスですが、たしかdoiさんとこも同じのを使っていたような。。。。
>ヒロシさん
日本じゃ使ってるとこ、多いですからね〜。
以前働いていた日本語学校と大学の留学生別科では『みんな~』を使っていましたが、今のところは『みんな~』の基になった『新日本語の基礎1,2』→『新日本語中級』を使っています。
いろいろ気になるところはあるんですけど、なんせそれを作った会社なんで、「賞味期限が切れた」(byH原K一郎)あとでも変えられないそうです。。。
>doiさん
教科書の改訂は大変だと思うんですが、学生が使う基本になることが多いんだから、きちんとしてほしいですよね。賞味期限が切れた食べ物を食べさせられたらフツー怒るでしょうに...。
いやホントにその通りです。しかも、パッケージ裏の「調理例」そのまんまに食べさせられてもねぇ。。。
それにしても、そちらで『みんな~』を使われてたことにはビックリしました!選定理由にヒジョーに興味があります。
>匿名さん
私は選定には関わっていないので、ちょっとよくわかりません。すみません。様々な教科書を比較し、検討した結果、、『みんな〜』になったそうです。
すみません。上の匿名は僕です。名前を書く前にクリックしちゃいました。。。
『みんな~』でも『しんきそ』でもいいんですけど、それをどう使うか(提出項目の選択や順序、表現のアレンジなど)ってところに十分話し合う時間を持てたらなと思います。
ま、この話は長~くなりそうなんで、いつか記事にしてみます。
>doiさん
そうですね。何を使っても/使わなくても、教師がいかに素材を料理するかで授業の質が決まりますね。その点、私は教科書に縛られてしまって、反省することしきりです。
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