Friday, September 26, 2008

自転車をこぐ体力

うーん、自転車操業に拍車がかかっています。教科書がないのがこんなに大変だとは...(T_T)これまでの教材を使っていれば楽は楽なんですが、やっぱり5年前の新聞記事よりは今年のが使いたいし、今までの経験をもとにした私らしい日本語学習の活動も取り入れたいし...というわけで、自転車操業になっているわけです。

今週は「食生活」のユニットの仕上げとして食生活の乱れに関するディスカッションをしたり、作文を書いたりするという課題をしました。私個人はうちで食べたほうが安上がりやし体にいいと思うので、うちで食べたらほうがええんちゃうかと思うんですが、作文ではほとんどの学生が「家族とではなく友達と夕食を食べるのは人間関係構築に役立つから、別に問題ではない」という意見で面白かったです。きっとこの考え方が親世代とのギャップなんやろうなあと思いました。

この作文のもとになっているアエラの記事の中で、登場人物の名前がカタカナで書いてあって、それを見たある学生が「どうしてカタカナ?」って聞いたんですよねえ。この時、「あとでみんなで話そう」と言ったんですが、そのままにしてしまいました...。またもや大切な学びの瞬間を逃してしまいました。ああ、後悔。後の祭り。でも今後、何とか蒸し返してカタカナプロジェクトをやろうかと思っています。

授業に加えて夏までやっていたプロジェクトが再始動し、それをこなすのも大変。まあ、仲間では私は楽なほうだと思いますが。自転車をこぐ体力をつけねば。

Saturday, September 20, 2008

学生の要望

2週目が終わりました。「食生活」をテーマに読み物を2つ読み、そのうち1つを使ってピア・リーディングをしました。アエラの2ページの記事を5つに分け、イントロを除く4つを4グループ(3人1グループ)に割り当てて読んでもらい、その後、各グループから1人ずつをくっつけて新しいグループを作って話をつなぎ合わせる、いわゆる「ジグソー」をしました。

グループで短いセクションを読んでいる学生を見て回ると、ほとんどはみんなで音読して少しずつ読み進めて行くという読み方をしていたのですが、あるグループはセクションをさらに3つに分けて読むという分担方式をとっていました。内容質問への答えを見ると、想像以上に答えられていたようなんですが、2時間目に担当してくださった先生(週に2日担任以外が教えることになってます)によると、「細かいところが全然読めてない」とのこと。確かにかなり主語が省略されている文章で、「誰が何をした」というのが結構取りにくかったようです。

で、結局2つの読み物で9時間弱使ったのですが、私としてはクラスメートと一緒に読んだり、細かいところをチェックしながら読んだりしたので、それぐらい時間がかかるのは当然だと思っていたわけです。すると、金曜日の午後、学生が2人、「先生、日本語のクラスについて相談があるんですが...」と、オフィスにやってきました。内容は「相談」ではなく、「要望」だったんですが、まとめるとですね、
  1. もっと読み物のスピードをあげてほしい。
  2. 読み物の内容について話し合いがしたい。
  3. 文学が読みたい。
  4. 政治などの記事を読んで、意見を書く作文の課題を週1で出してほしい。
この1週間、とにかく内容理解を中心にしていたので、それがちょっと不満だったようです。確かにもうちょっと自分の意見を言うということをしないとなあと思っていたので、2のほうは来週の予定には入れていたんですけどね...。4も、食生活の読み物に出てきた「食生活の乱れ」について意見を書くという課題が来週の予定に入っていたんですけどね...。その予定表、授業中に渡したし、作文の課題があるよって話もしたんですけどね...聞いちゃあいないってことですかね。それとも政治の話じゃないからあかんのですかね。さて、残った1と3ですが、どちらも検討中でした。特に3は今後のテーマに合うものを物色中でした。

学生には上のようなことを説明して、できるだけ要望を取り入れるようにすると伝えました。でもそこで私からもリクエストを。それは「先生だけに頼らないで、自分で勉強することを考えて」というもの。学生の要望をすべて「じゃ、自分でしたらええやん」とは思いません。それは職務放棄。でも、12人それぞれの要望を授業に取り入れたいのは山々ですがそれはなかなか難しい。そして「いつも先生がいるわけじゃない」ということ。「先生、〜してください」では、学校に行かなくなって先生がいなくなったら、最悪何もできません。だから、今回も「個人目標」の活動をしようとしているわけです(今週は個人面談をしました)。例えば、例えば、政治についての語彙が増やしたい、作文が書きたいというのであれば、自分で政治の新聞記事を読んで作文を書くなどの自主学習をしてほしいのです。そういうふうに、自分の学習に積極的に関わってほしいです。正直、学生の話を聞きながら「もっと意識改革せなあかんなあ」と痛感しました。

これを読んでいるみなさんは、どう思いますか。

Saturday, September 13, 2008

こんなんしてみました

1週間終わりました〜。学生の出入りがいろいろありましたが、結局12人で落ち着きそうです。今回は女子と男子が半々です。去年の男ばっかの1年生クラスを教えたんですが、それとはちょっと雰囲気が違いますね。

今週は京都に来たことやしってことで、方言をテーマに授業をしました。「ぶぶ茶でもどうどす」という京言葉がわからなかったという新聞の投書、Yuriさん提供の俵万智のエッセイ「方言のクッション」の2つの読み物と、関西弁についての独り語り(?)(これもYuriさん提供)と、映画「ラブ★コン」の1シーンを教材にしました。

「方言のクッション」では3人1グループで読み、協力し合いながら理解を深めるというピア・リーディングをしました。あるグループは解釈の意見が分かれて結構話し合いをしていたようで、その結果をクラス全体での話し合いに持ち出して、結局そのグループの1人がテキストの内容を勘違いをしていたと気がついたようです。話し合いについて内省してコメントを書いてもらったのですが、「みんなで話し合うことでよくわかるようになった」という意見がほとんどでした。まあ、額面通りに取っていいのかわかりませんが...(学生が教師好みのコメントを書くこともあるので)。次のテーマは「食生活」なんですが、そのユニットでもピア・リーディングをやろうと思っています。今度はガチンコで初見の読み物を使う予定です(「方言のクッション」は一応予習済みでした)。

動画教材のほうでは、学生は「ラブ★コン」の聞き取り練習のときにそれがな かなか聞き取れずに苦労していました。関西弁は語尾に特徴がありますが、学生にとって語尾は難しいんですねえ。でも、彼らの「日本の大学生と友達になる」という目標を達成するためには、関西弁に慣れてもらわなあかんのですよね え。ま、こっちが気をもんでいる間にも、学生は一杯やりながら関西弁で友達作ってたりするんですけどね。

そして週の締めくくりの金曜日は「日本の新聞に慣れる」ということで、新聞を「分析」しました(これもYuriさんに指南してもらいました。Yuriさんは女神さまです)。ペアで文字の使われ方とその効果、載っている写真、記事のレイアウトなどを分析しました。学生からは「黒に白抜きの見出しのがトップニュース。見出しが目立つから」「右上に一番に目がいくから、そこにあるのがトップニュース」という意見が出ました。また、「記事のトピックはどの新聞でも同じだけど、新聞によって左/右の傾向があって、記事の書き方が違うと思う」という発言もありました。うーん、鋭い。それにしても、新聞各社の1面を並べて見ると、面白いぐらいに載っている記事が同じでした。

さて、今後の予定ですが、やっぱり昨年度の2年生後半でやったようなクリティカル・リテラシーの活動がしたいです。でもどうやったらいいんでしょうかねえ。

Monday, September 08, 2008

きばってこ〜ぜ〜イェイイェイイェイ♪

いよいよ始まりました!朝5時半に起きて7時半前に出勤。バスに揺られること約1時間。ドタバタと準備をして、初めての授業へ。初日は11人のはず...が、始業時間にいたのは5人程度(笑)。教室がちょっとわかりにくい場所にあったので、迷った学生がいたようです。ま、初日はこんなもんでしょ。

1時間目はコースの目的や内容を説明して終わり。1時間休みが入って3時間目のクラスでは、ペアで自己紹介し合ったあと、パートナーをクラスメートに紹介してもらいました。Jロック好き、ゲーム好き、アニメ好き、ジョギング好き、小説好き、山登り好きと、まあバラエティーに富んだメンバーが揃いました。残念なことにジャニーズ好きはおらず (T_T)。うーん、これは洗脳せなあきませんな。今日、さっそく関ジャニ∞の最新CMを見せました。ははは。

今週いっぱいは「方言」をテーマに授業をします。毎日自転車操業でがんばります...。

Saturday, September 06, 2008

学生の行き先決まる

金曜日は筆記、そして土曜日は口頭試験を実施し、49人の学生がとるクラスを決定しました。私が担当するクラスは11人でスタートします。わりと口がまわる学生が多いようで、課題はより複雑な構文や漢語系の語彙、そして漢字になりそうです。

まだ何をするかはぼんやりとしか考えていません(汗)。一応、第一週は「方言」を取り上げ、主に関西弁を紹介しようと思っています。もちろん教材は関ジャニ∞と漫才です!でもねー、男子学生が多いんですよねえ。そんなクラスでエイトはちょっとうけへんかな...。

他にやることは、個人目標とコミュニティーインターンシップ。個人目標は2年生でやった活動で、今回も学生のいろいろなニーズに応えるために実施します。コミュニティーインターンシップは新しい試みで、他のレベルの学生といっしょに地域の人々と交流したり、地域に貢献したりする活動を企画・実施するというプロジェクトです。できればプロジェクトの過程、そして成果をビデオ録画して、ポッドキャストにして配信したいと思っています。

月曜日から授業です。生き残れるか、私?!

Thursday, September 04, 2008

学生よ、こんにちは。

今日、新入生オリエンテーションがありました。いよいよ新学期が始まります。みんな賢そうな顔してましたわ〜。アメリカ有名大学から選りすぐられた学生ということでしょうか。前の勤務校から来ている学生Mさんとも少し話しました。

後でディレクターの教授に聞いたんですが、なんとMさんはスーツケース2つとバックパックを抱えて名古屋からローカル線で京都まで来たそうです。Mさんは教授に「お金がもったいなかったから」と理由を説明したそうです。最初Mさんのことだと知らずにその武勇伝を聞いていたのですが、Mさんのことだとわかったとたん、「ああ、C大学の学生やったら言いそうやわ」と思ってしまいました。

私が教えているプログラムは午前中は日本語、午後は英語で歴史や文学を勉強するというプログラムなのですが、その午後の授業には某有名K大学の学生が聴講生として参加します。今日のオリエンテーションにはその聴講生たちも来ていたのですが、みんなサイズがちっちゃーい...。アメリカの大きい大学生を見慣れていたせいか(もちろん小さい子もいましたけどね)、そのサイズにちょっとびっくりしていしまいました。しっかし、英語でやった自己紹介で「I love America」という人が4〜5人いて、笑ってしまいました。かわいいなあ。

明日はプレースメントテストです。で、私は今、オフィスにいます。午後9時過ぎです。6時ごろうちに帰ってごはんを食べてまったりしていたのですが、先輩先生から「yukkiさんが作った明日の試験の聴解CDに間違いがある!」という連絡を受けたのです(涙)。ああ、やっぱり私はおっちょこちょいでございます。ただいま修正中。とほほ。