Monday, March 05, 2007

学会発表

今週末はアイオワ大学で行われた学会に出席してきました。アイオワはニューヨークより寒かったです(涙)。でも空港からキャンパスへの道のりやキャンパスの感じが非常に母校に似ていて、懐かしくなりました。やっぱり中西部は私の故郷です。安心します。右の写真はは学会の会場となったフィリップスホール、左は道をはさんで向かい側にある建物(Old Capital?)です。

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学会のほうはというと、初日の土曜日は睡眠不足でヘロヘロ状態だった私ですが、私と仏様の発表は翌日の日曜日だったので、発表を楽しんで聞きました。みなさん、面白いことをしていらっしゃいます。中でも興味をひかれたのが、1年生のコースに研究プロジェクトを導入するという実践報告でした。1年生のブログや先学期のポッドキャストプロジェクトを通して、「基本文法を勉強して初めて「内容」があることをする」ということに疑問を感じていた矢先、別にそんなに待たなくても学生が興味があることを調べて発表したりする機会を作ることの大切さを実感しました。「できないだろう」と思って規制しているのは教師なんですよね...。基本文法ができていようができていまいが、崖がから蹴り落としても学生は自分で考えて崖を這い上がってくるんですよね。周囲の人間(教師、クラスメート、日本人の友達など)からのサポートが重要になると思いますが、人間って普通周囲の人と一緒に生きているわけで、たとえ一人でできなくても自分の力プラス他者の援助でできるのであれば、初級からでもどんどんいろいろなことにチャレンジしてもらえばいいんじゃないかと思いました。

発表も楽しかったですが、母校の指導教官と話したり、学部の大学の後輩に会ったり、それは楽しいひとときを過ごしました。

自分の発表は共同発表者の仏様のおかげで成功でした。ああ、仏様、ありがとう。ただものすごい早口でまくしたてたので、聞いてくださった方には申し訳ないことをしたかなあと思います。内容が濃かったので仕方なかったんですが...。

今月はあともう1つ発表があります。これからその準備をしなくては...。ま、来週は春休みですからね。何とかなるでしょう。

5 comments:

Anonymous said...

まったく同感です。言語習得も生涯学習の一部として考えると、指定されたことばを覚えることより、困ったときに他者に援助を求められる力のほうが社会生活を送るうえでは重要だと思います。

課題解決のためにあらゆるリソースを活用していく過程こそが大きな意味での「学び・成長」になるし、それが日本語だけで行われる必要はないんだと思います。

そういった総合的な力を測る方法や、評価基準があればなぁと思うのですが・・・。

yukki said...

>doiさん
おっしゃること、全く同感です。ただ学校という教育機関で教えていることにも意味があると思うんですよね。授業をして、試験をして、学習者を評価するというのではなく、言語を使う人間として成長していく過程を支援する場として、学校がどんな役割が果たせるのか、教師は何ができるのかを考えなければならないと思います。
それは、doiさんがおっしゃる総合的な力を測る方法の模索にもつながっていると思うんですが、どうでしょうか。

Anonymous said...

そうですね。「学校」や「教師」の役割や期待されていることからすると、僕はそれらに適さないのかなぁと思うことがあります。それでも、そういったものの捉え方が一部で大きく見直されつつある今の状況に期待しているんですよね。

今は、「プロとしては、自分の価値観を大切にしたいなという気持ちを一方で持ちながらも、今は“仮に”教え方がうまい教師で売るんだという時期はあってもいい」という春原さんや西口先生のことばに助けられながら、そこでできることをやっているという状況です。

学校の役割や、そこで教師にできること、期待されていることの範囲内で自分(の理想)を表現(実現)することには限りがありますが、それが今の僕を突き動かしているのも事実。まだまだやれてないことはたくさんあるし、がんばるっきゃないですね。

Anonymous said...

寒いアイオワに来ていただき、ありがとうございました!思ったよりも忙しくて発表に行けなくて残念でした。
懐かしいG大の先輩と後輩にお目にかかれて、うれしかったです。お忙しいようですが、体調を崩さないように。。またボストンにて!

yukki said...

>doiさん
教師としてじゃなくても、誰でも理想と現実があるわけですが、今自分がいる場所でどうやって自己実現していくか。日常のコミュニケーションと全く同じですよね。私なんか日々反省ばかりで首をくくりたくなるような授業をしていますが(最近特に多いです...)、苦しみながら「理想」を「現実」にしていきたいです。それには偉くならなければ。やっぱりある程度の権力というか発言権を持たないとダメですよね。ヒラの教師では限界があります。悲しいですけど。

>momoさん
コメント、ありがとうございます!今度はボストンですね〜。発表、見に行けたら絶対見に行きますね。またお会いできるのを楽しみにしています。