グループで短いセクションを読んでいる学生を見て回ると、ほとんどはみんなで音読して少しずつ読み進めて行くという読み方をしていたのですが、あるグループはセクションをさらに3つに分けて読むという分担方式をとっていました。内容質問への答えを見ると、想像以上に答えられていたようなんですが、2時間目に担当してくださった先生(週に2日担任以外が教えることになってます)によると、「細かいところが全然読めてない」とのこと。確かにかなり主語が省略されている文章で、「誰が何をした」というのが結構取りにくかったようです。
で、結局2つの読み物で9時間弱使ったのですが、私としてはクラスメートと一緒に読んだり、細かいところをチェックしながら読んだりしたので、それぐらい時間がかかるのは当然だと思っていたわけです。すると、金曜日の午後、学生が2人、「先生、日本語のクラスについて相談があるんですが...」と、オフィスにやってきました。内容は「相談」ではなく、「要望」だったんですが、まとめるとですね、
- もっと読み物のスピードをあげてほしい。
- 読み物の内容について話し合いがしたい。
- 文学が読みたい。
- 政治などの記事を読んで、意見を書く作文の課題を週1で出してほしい。
学生には上のようなことを説明して、できるだけ要望を取り入れるようにすると伝えました。でもそこで私からもリクエストを。それは「先生だけに頼らないで、自分で勉強することを考えて」というもの。学生の要望をすべて「じゃ、自分でしたらええやん」とは思いません。それは職務放棄。でも、12人それぞれの要望を授業に取り入れたいのは山々ですがそれはなかなか難しい。そして「いつも先生がいるわけじゃない」ということ。「先生、〜してください」では、学校に行かなくなって先生がいなくなったら、最悪何もできません。だから、今回も「個人目標」の活動をしようとしているわけです(今週は個人面談をしました)。例えば、例えば、政治についての語彙が増やしたい、作文が書きたいというのであれば、自分で政治の新聞記事を読んで作文を書くなどの自主学習をしてほしいのです。そういうふうに、自分の学習に積極的に関わってほしいです。正直、学生の話を聞きながら「もっと意識改革せなあかんなあ」と痛感しました。
これを読んでいるみなさんは、どう思いますか。
4 comments:
要望を言ってくれるだけやる気はあるのでしょうが、私も学生の「待ちの姿勢」が気になります。
Yukkiさんが書かれたように、自主的に学ぶ姿勢や学習ストラテジーが身に付かなければ、クラスが終わったら(学校を卒業したら)日本語学習は終わり。そして、日本語の能力はみるみるうちに落ちてしまうと思います。
クラスの学生さんと「生涯学習につながるような勉強の仕方」というのを話し合ってみたら、学生の中にそういう意識が芽生えるかもしれません。
Yukkiさんのクラス活動、参考にさせてもらっています。どうぞお体に気を付けて頑張ってください。
よくある中上級クラスのジレンマですねー。やっぱり基本文法終わったあとは学生のやりたいことが違っていてどんなクラスをしてもみんな満足させるのは不可能ですよね。あと、読みたくないものは細かくも読みたくないでしょうし、、、難しいですよね。個人目標でそれはずいぶん救えると思いますよ。こんどskypeしましょう!
自分で自分のやりたいことを勉強する。
これはやっぱり身に付けてもらわないとね〜。
でも「クラスでやるからこそおもしろい」ってのもあるんでしょうね。
「このクラスのみんなと同じことで盛り上がりたいの」って。(書いてて「ほんまか」と自分で突っ込んでるのが情けない)
ま、作文は「好きなだけ書きなよ〜」って言いたくなりますよねえ。
でもその学生たち、先生にあらためて「自分でやりなよ」って言われて「あ、そうか、その手があったか」って気付いたかも。そういうことに気付かされなきゃいけないという段階なのかも。
だったらそれも素晴らしい学習体験ですよね。
いやー、なんかいろいろ考えさせられます。
>emmynyaaさん
やっぱり地道に話し合うのが一番だと思います。自律学習は一朝一夕でできるもんでもないですからね。がんばります!今度、ぜひemmynyaaさんの実践についても教えてください。
>さとうさん
skype、こないだもしようっていっててできませんでしたね〜。今度ぜひ!話すこと、いろいろありますもんね。
>laくまさん
クラスでやるからこそ面白いかあ。確かに、友達と一緒に考えたり意見交換したりするのが好きっていう学生もいますよね。要はバランスですかね。試行錯誤しながらがんばります!
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