Tuesday, November 25, 2008

ACTFL @ Orland, FL

毎年恒例、ACTFLに行ってきました...3泊5日で。最初は2泊4日のつもりだったんですが、最低3泊しないと正規航空運賃を支払わなければならないそうで、職場に無理を言って3泊にしてもらいました。結果、3泊でもきつかった。ということは、2泊だったら死んでました。

発表はフロリダ州オーランド。ディスニー・ワールドがあるところです。学会会場も関連ホテル内でありました。私はディスニー・ランド等には全く興味がないのでどうでもよかったんですが、天下のディズニーやからちゃんとしたとこやろ〜と思っていたら、ちょっと期待はずれでした。何がって、まわりになーんもなくて食事はホテル内のアホみたいに高いレストランで摂るしかないし、ホテルの装飾はちょっとイケてないし...。

  

左が「Swan」、右が「Dolphin」です。なんかさっぶ〜いと思いません?特に右のほうはどう見ても「しゃちほこ」(詳細はYuriさんのブログで!)

会場はイマイチでしたが、Yuriさんと私の発表は上手く行きました。土曜の朝8時という過酷な(?)時間だったにもかかわらず、15人ほどの方が来てくださいました。「クリティカル・リテラシー」の考え方に共鳴してくださる方ばかりで、「日本語教育も変わったなあ」と思いました(って、新参者の私が言うのもなんですが)。

さて、来年の会場はサンディエゴ。オーランドより近いですが、きっと行かないでしょう。ここ数年はずっと行っていたので残念ですが、やっぱり3泊5日はつらすぎる。

Sunday, November 16, 2008

クリティカル・リテラシー:メディアが作る女性のイメージ(きっかけ編)

クラスでは大きなトピックに基づいて読み物やビデオを選び、教材として使っています。

「食生活」では、Yuriさんにもらった「AERA」の記事「友食」を読みました。この記事は、最近、家族で「夕食」を食べず、コンビニなどで友達と食事する「友食」が増えているという内容で、その背景は、うちでごはんを食べない子供の親が「共働きだから」「母親が忙しいから」と書かれていました。

また、「教育」というトピックである報道番組の特集を教材として使いました。その特集は子供のしつけの問題を取り上げたものだったのですが、その中で専門家が「祖母から母へ智恵が伝わってない。それが家庭教育力の低下につながっている」と言っていました。

この2つに学生が反応して、テレビ番組を見終わった後で「どっちも女を攻めてる。女性差別だ」と発言しました。この時、ちょっと授業時間が終わりに近づいていて、それを取り上げる時間がなかったんでが(言い訳ですね)、「ああ、鋭いなあ」と思いました。

で、「職業」のユニットのときに、これまたYuriさんがくれた「AERA」の記事で「就職活動で目覚めて男を捨てる女子学生」という記事を使いました。記事の内容は、その題名の通り、「就職活動で自己分析をして自立心を持ち、今の彼氏を不満に思って別れた」というものでした。私は最初、「男が情けないっていう記事やな」と思っていました。でも何回も読むうちに、「別れ話を切り出した女子学生が悪いみたいに書いてへんか?アホみたいに書いてへんか?」って思い出してきたのです。だって、自己分析するまでは「目覚めて」いないし、その後は男を「捨てて」るし。その上、記事は助け合って就職活動をしているカップル、しかも男のほうが先に就職決まってるという話で終わっていて、それが「悪い話ばかりではない」というふうに紹介されているのです。

私はこの記事を読んでムカついた時、学生の「女性差別だ」という発言を思い出しました。そして、この「就職活動」の記事を読む時に、もう一度学生のコメントを取り上げたいと思いました。

で、Yuriさんに相談して、「メディアが作る女性のイメージ」という授業を行いました。

(続く)

クリティカル・リテラシー:メディアが作る女性のイメージ(実践編)

まだ「きっかけ編」をお読みでない方は、そちらからどうぞ。


学生の「女性差別だ」というコメント、そして私の記事へのムカつきから始まったこの実践は、記事の内容理解を含めて合計4時間(50分 X 3コマ)かかりました。
  1. 「就活」の記事前半を読んで、内容を理解する。
  2. 「就活」の記事後半を読んで、内容を理解する。
  3. 宿題で考えてきてもらった「就活」の記事の中の女子学生、「友食」の記事の女性(母親)、「しつけ」のビデオの中の女性(母親、祖母、女性教師など)のイメージについて、グループで話し合う。宿題では、「「就活」の記事の女子学生は、自己分析の前後でどんなイメージ?」「「友食」「しつけ」に出ている女性はどんなイメージ?」という質問の後、「そのイメージは本当か?」「そのイメージはどこから来ているのか?」「そのイメージは、「どうしてそのイメージが作り出されているのか?」の3点を考えてもらいました。この日は10人を3つのグループに分けて宿題をもとに意見をまとめ、模造紙に書いてもらいました(このテクもYuriさん直伝)。
  4. グループの話し合いの結果を発表し、その後クラス全体で話し合う。

3までは順調だったんですよ、3までは...。例えば、学生からは次のような意見が出ました。
  • 女性の役割変化が家庭の乱れを引き起こしている=女性が悪いというイメージ。マスメディアは現在の問題を大げさにして、その原因を探すために「女性が悪い」というイメージが作られている。
  • 女性のイメージは悪い(不安定、浅い、いつも女性の責任)。記事を書いた人がイメージを作り、それを読んだ人がまたイメージを作る。悪いイメージは男性も女性も作っている。例えば、主婦がいいと思っている女性は、「働く=善」になると自分の立場が悪くなる。だから、働く女性に悪いイメージを与えることで、自分のイメージをよくしようとしている。
  • 「家=女性」というイメージ。昔のほうがいいという意見の人がイメージを作っている。変化に対応するのは大変だから、変化を悪く見せて対応するのを避けている。
これらの意見を聞いて、ああ、批判的に読んでくれたなあと思いました。このすばらしい意見をもとにさらに考察を深めていくような話し合いをリードするのが私の役目だったんですが...なんだかまとまりのないディスカッションになってしまいました。すでに話し合った事項をまた話し合うという感じになってしまったのが、大きな反省点です。特に、「どうしてそういうイメージが作られているのか」という点をもう少し考えたかったのですが、その前の2つの質問を再度なぞるなどという愚行を犯してしまい、「どうして」までたどり着けませんでした。とほほ。学生の意見をまとめ、ある方向に向くように導いていく(答えを誘導して引き出すという意味ではなく、疑問を提起するようにしむける?といったような意味です)というのは本当に難しいです。

結局、「メディアっていうのがイメージを作ってるんだ。そういうことを考えながらメディアと付き合ってほしい」と私の意見を言って締めるという中途半端な実践になってしまいました。でも、やってよかったと思います。教師である私は、漫然と教材を受け取るのではなく、批判的に読み解くことを期待しているんだということが伝えられたと思います。まあ、学生に聞いたら、きっと「そんなこと、言われなくてもやってるよ」とか言うんでしょうがね...。

Friday, November 14, 2008

学生のブログ

今学期も学生に個人目標を設定してもらっていますが、その中でブログを使っている人が3人います。2人は歌詞の翻訳を、1人はなんと政治についてポストしています。定期的にポストするのはなかなか大変なようですが、もしよかったら読んで/聞いて、コメントをお願いします!

Sunday, November 02, 2008

職場紹介

今日は私の職場を紹介します。まず、オフィスと教室がある建物。会議室やらいろいろある建物で、私の職場はここを間借りしています。

中に入って2階に行くと、教室3つ、教授のオフィス、図書室、学生のロッカー室、そして私たち日本語講師のオフィスがあります。ここにディレクターのN先生もいらっしゃいます。私の机は一番手前の散らかってるヤツです。そしてアップがこれ。ラブリーiMacにアメリカから持って帰ってきたきったないキーボードをつなげて使っています。iMacの上に見える白黒のものは、夏コンで買った関ジャニ∞(マイナス錦戸亮)のポストカードです。右からヨコ、ヤス、マル、すばる、たっちょん、ひなです。右手にはSuper Juniorのセカンドアルバム「Don't Don」に入っていた歌詞カードの写真のほうがはってあります。あと、もう10年以上大切に持っているFear Factoryの雑誌(Kerrang!)の切り抜きも。みんな私を元気にしてくれます。でも、他の人からは白い目で見られている...ような気がしますが、細かことは気にしなーい(by ゆってぃ←人力舎の芸人なんですけど、知ってます?)